2/16日学習会(科学哲学)

2月16日に参加人数10人弱で1日のみの学習会を行いました。内容は科学哲学で、文献一冊を使用し、各章ごとの担当がレジメを切る形式でした。使用文献は「疑似科学と科学の哲学」伊勢田哲治 名古屋大学出版会 です。

せっかく学習会をやったので、参加してない方のために使用文献のまとめを載せときます。以下まとめ。



科学哲学における重要なテーマの一つとして、科学とそうではないものをわける「線引き問題」があるが、ふつう「科学とは何か」という観点から議論されるのだが、本書ではそのような形をとらず、「一般に疑似科学と呼ばれるもの」から線引き問題を考えていこうとしている。疑似科学を考えていくなかで、科学哲学におけるいままで提唱されてきた科学の基準について評価しながら触れていくことで、科学哲学における理論の紹介をしている。

疑似科学については占星術や聖書と関連の深い創造科学、代替治療、超心理学が取り上げられ、科学哲学の理論については、帰納的推論形式の基本的なもの(枚挙的帰納法、仮説演繹法など)からクーンのパラダイム論とその後の合理主義や相対主義、さらにベイズ主義までが紹介されている(他にもたくさん)。


これだけ読んでもよくわからないし、全部を言ってしまうのもネタばれとか文章の長さの観点からまずいのですが、この本は面白く読めて、できるだけ平易になるように工夫されているので非常に入門書向けだと思います。ただ各理論や科学哲学の大御所については、わかりやすさのためなのかかなり浅くつっこんでいます。しかし哲学の敷居の高さからいえば成功している入門書だと思います。内容が気になるなら是非読んでみるとよいかと。

参加していない方のためにと言いつつもこれだけじゃわけわからんorz。とりあえず活動報告ということで・・・。

質問等あったらコメントどうぞ(^^)b

文責:KIG(イニシャルはかぶる人がたくさんいるのでこれで行きたいと思います)